”革財布”の楽しみ方に「エイジング」「経年変化」があります。ただ、すべての革財布にてエイジングが楽しめるわけではなく
「タンニン鞣し(植物タンニン)+染色仕上げ」の革財布のみ
が対象となります。
”コードバン財布”も「タンニン鞣し(植物タンニン)+染色仕上げ」の革財布。
コードバン財布の「エイジングの特徴」及び「育て方」について、お話してみたいと思います。
”革財布”の楽しみ方に「エイジング」「経年変化」があります。ただ、すべての革財布にてエイジングが楽しめるわけではなく
「タンニン鞣し(植物タンニン)+染色仕上げ」の革財布のみ
が対象となります。
”コードバン財布”も「タンニン鞣し(植物タンニン)+染色仕上げ」の革財布。
コードバン財布の「エイジングの特徴」及び「育て方」について、お話してみたいと思います。
「コードバン財布=エイジング(美しい経年変化)」というイメージを持っている方も少なくないかと思いますが。
それは「半分」正しくて、「半分」不正解といった感じです。
CORDOVANには、大まかに分類して4種類(水染めコードバン、オイルコードバン、ナチュラルコードバン、蝋引きコードバン)が
あります。
その中で”エイジング(美しい経年変化)”が特徴・魅力となっているのが
・ナチュラルコードバン
です。
「オイルコードバン」も年月の経過とともに”アンティークな風合い”の魅力が増していきます。
残りの2種類。「水染めコードバン」も経年変化は起きますが、基本的には、なるべく新品時の”艶感””革表面の均一性”を維持する
ことが魅力に繋がるもの。
「蝋引きコードバン」は、もともとアンテイークな風合いを有しており、エイジングの変化が目立たず、経年変化はあまり楽しめません。
エイジングが魅力となるのが
・ナチュラルコードバン
・オイルコードバン
エイジングを楽しめないのが
・水染めコードバン
・蝋引きコードバン
コードバン財布といっても、種類によって経年変化の魅力が大きく異なっているのです。
”コードバン財布”に共通した経年変化要素となるのが「色褪せ」「色落ち」です。
「色褪せ」「色落ち」というと、”劣化”と捉えてしまう方もいるかと思いますが、染色仕上げの革財布においては、
立派な経年変化となります。
*色褪せ・色落ちは嫌(劣化と感じる)
と感じてしまう方は、そもそも「タンニン鞣し(植物タンニン)+染色仕上げの革財布」は不向きということ。
色褪せ・色落ちを楽しむことが”コードバン財布”の経年変化を楽しむこととなるのです。
本格的なエイジングを楽しむことができるのが「ナチュラルコードバン」です。
※ナチュラルコードバンとは!?
新品時は、艶もあまり無く、まさに肌色と言えるようなナチュラルカラーの色彩なのですが。
使い続けていくうちに、「つやつやな革表情」「ブラウン系の色彩」へと変化。この様が
*「飴色」への美しい経年変化
と呼ばれています。
一般的に「コードバン財布の経年変化」と言われているのは、このナチュラルコードバン財布の飴色への変化
のことを指しています。
ナチュラルコードバンの財布は、ほっといても「色の変化」が生じてきますが、なるべく美しい経年変化に
導きたいものですよね。
そのために、意識しておきたいのが
*ナチュラルコードバン財布を【育てる】
ということです。
そのために、最も大切なポイントとなるのが
*なるべく毎日、財布に触れる(手に取る)
こと。簡単な振る舞いなのですが、美しいエイジングを得る上では、とても大切な要素となります。
財布にふれることで
・革表面に適切な脂分を供給。革の乾燥を防ぐことができる
・手の脂分と摩擦などによって、革表面の”艶感”が育まれていく
のです。
お手入れ用クリームなどを頻繁に使用することは、自然な経年変化を阻害してしまう可能性があります。
【自分の手で育む】ことを重要視していただければと思います。
コードバン財布の「寿命」の見極めポイントとなるのが下記の3要素です。
1.革表面の「毛羽立ち」が多くなり、お手入れでは修復不可となってきた時
2.CORDOVANの「乾燥」が進んでしまい”パサつき”が感じられるようになった時
3.財布の「型崩れ」が目立つようになった時
特に「2」の革の乾燥が進んだ時は要注意。CORDOVANは脂分が不足すると、革繊維方向に
手で引き裂くことができるようになります。
手で、引き裂けるほど、強度が劣化したということ。
新しい財布への買い替えタイミングとなります。
全てのコードバン財布でエイジングが楽しめるわけではなく、経年変化の美しさが期待できるのは
「ナチュラルコードバン財布」「オイルコードバン財布」が対象となります。
「水染めコードバン財布」「蝋引きコードバン財布」は、経年変化を楽しむのには適していない財布
に。